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Hult MBA 振り返り③ 〜Spring1 リフレッシュし再スタート!:パフォーマンスゾーンに突入〜

みなさん、こんにちは!Miino.です。

前回のFall2記事では、2023年11月中旬〜12月末の「プログラム進展期」についてお伝えしました。Winter Breakを挟んで、今回はSpring1(2024年1月中旬〜3月上旬)の体験をシェアします。

この時期は、「リフレッシュして再スタート、パフォーマンスゾーンに突入」した重要な転換期でした。Winter Break中の日本への一時帰国でリフレッシュし、新たなエネルギーでプログラムに臨むことができました。

Spring1の全体的な印象:パフォーマンスゾーンへの突入

Spring1は、これまでのFall1・Fall2で築いた基盤が花開き始めた時期でした。英語コミュニケーション能力が徐々に向上し、チームワークスキルもよりエンゲージメントが出来、各科目にもより自信を持って取り組めるようになりました。

Winter Breakでのリフレッシュ効果

約3週間の日本への一時帰国は、想像以上に大きな効果をもたらしました:

  • 精神的なリセット: 慣れ親しんだ環境で家族や友人との時間を過ごし、不慣れな異国やビジーな生活のストレスを完全にリリース
  • 客観的な振り返り: 距離を置くことで、これまでの3ヶ月間の生活・活動を振り返れた
  • 体調の回復: 慣れ親しんだ日本食と、十分な休息により、Spring学期に向けて最高のコンディションを準備

この休暇により、4ヶ月目以降の「正のスパイラル」が確立され、自信を持って学習に取り組めるマインドセットが構築されました。

英語コミュニケーション能力の安定

この期間中には、英語コミュニケーション能力が安定化しました:

4ヶ月以降の進歩

  • ほぼ言っていることがわかるレベルに到達
  • 意見は言えるが、議論の応酬には準備が必要な段階
  • 間違いや伝わらないことがあっても気にしない状態
  • 英語インプット→英語脳で処理→英語アウトプットの脳内サイクルが強化
  • 完全に「正のスパイラル」に入った感覚

但し、自分の目指しているパフォーマンスはまだまだ出せていないのも事実という感覚です。ただ小さな進歩や出来なかったことが出来たことが出来るようになってきた実感はあり、自信が出てきたタイミングです。

Spring1 科目別振り返り

#11 Strategic Influence

担当教授: Prof. Dr. Amanda Nimon-Peters

Key Takeaways:

  • 9 Principles: 科学的根拠に基づく人々の行動・意思決定への影響理論を実践を通じて学習。すべてアクショナブルなインサイトレベルまで講義とアサインメントでカバー
  • Ethical and Voluntary Application: 影響力テクニックを非倫理的・強制的に使用してはならず、正しい影響力の発揮方法が重要であることを強調
  • From Knowing to Doing: 知識と実践は全く異なるものであり、講義での学習に満足せず、必ず実践して改善しながら習慣化レベルまで引き上げることを決意

感想・体験: Dr. Amandaとの再会は特別な意味を持ちました。Fall1のPersonal Developmentで学んだ基礎概念が、より高度で実践的なレベルまで発展した瞬間でした。チームプレゼンテーション後、教授がしばらく言葉を失い涙を流した姿は忘れられません。チーム全員で議論を重ね、練習を積み重ねた結果の最高のパフォーマンスでした。購入した彼女の“Working With Influence”は今でも貴重な指南書となっています。

<Strategic Influenceでのチーム活動とDr. Amandaとの記念撮影>

#12 Data Visualization

担当教授: Prof. Dr. Lawal Yesufu

Key Takeaways:

  • Defined Effective Visualization: Data、Design、Story、Shareabilityの要素が必要であり、目的に応じてこれらを統合する能力の重要性を理解
  • Visualization Components: グラフやチャートをComparison、Distribution、Relationship、Compositionに分類し、適切な組み合わせで効果的な可視化を実現する手法を習得
  • Acquired Tableau Proficiency: アサインメントを通じてTableauの使用方法を習得し、さらなるプロフェッショナルレベルでの活用への興味を獲得

感想・体験: データビジュアライゼーションは、ステークホルダーに視覚的に訴え、複雑な内容を分かりやすく理解させ、次の行動を促す重要なビジネステクニックであることを深く理解しました。目的を踏まえた「ストーリー」作成プロセスの重要性と楽しさを課題を通じて実践できたことは貴重な財産です。教授の優しく丁寧な指導とアドバイスもこの講義の大きな魅力でした。

<Data VisualizationでのTableau作業とチーム成果発表の様子>

#13 Global Operations

担当教授: Prof. Juan David Zuliani

Key Takeaways:

  • Operational Strategy and Management: 急速に変化する社会・ビジネス環境において、コアビジネス活動のマネジメントと戦略立案・実行の重要性を深く理解
  • Beyond Efficiency: 効率性追求に加えて、ESG、Triple Bottom Line、Sustainabilityの両立を目指すことがグローバル企業に求められていることを認識
  • Reframed Operational Experience: 各種フレームワーク(4Vs、OM Performance Objective、7 Wastes、SCM Analysis等)を活用した網羅的分析と改善提案手法を学習

感想・体験: クラス初回での生徒全員の自己紹介で50人強の名前とバックグラウンドを記憶できる教授の能力にまず驚嘆しました。その情報を教授の豊富な知識と経験と組み合わせ、テーマを拡張し、具体的なディスカッション内容を深め、学生とのインタラクティブな授業展開は非常に興味深く有益でした。

<Global Operationsでの改善提案フレームワーク学習とディスカッション>

#14 Meeting Sustainable Development Goals

担当教授: Prof. Dr. Belisa Marochi

Key Takeaways:

  • SDG/ESG Frameworks and Guidelines: 企業のSustainability Reportにおける世界的ガイドライン・フレームワーク(GRI Standards、Materiality Report、IIRC等)の存在と利用方法への理解を深化
  • Mica Mining: 児童労働の温床となる原料採掘(例:Mica)の実態を認識。原料として使用される日常製品への理解と、トレーサビリティによる透明化の必要性を学習
  • Cultivated Continuous Reflection: 多様な価値観や立場が共存し複雑に絡み合う現代社会において、絶対的な答えがない課題に対して真摯に考え続ける姿勢の重要性を再認識

感想・体験: SDGsやESGという、これまで個人的に馴染みの薄かった内容について基礎知識を得ることができました。Professor Marochiの広範囲にわたる知識をベースに、過去の歴史、政治思想、国家形成、第三セクターの役割・重要性など様々な視点からの説明やクラスディスカッションが大いに盛り上がりました。多くのゲストスピーカーが登壇し、有益な知識を提供してくれることもこの授業の魅力の一つでした。

<SDGsクラスでのゲストスピーカーセッションと題材企業のお店での記念撮影>

#15 Business Challenge III

担当教授: Prof. Dr. Yusaf Akbar

Key Takeaways:

  • Freight Forwarder’s Role: グローバル物流・サプライチェーンマネジメントプロセスにおける重要な役割について、これまで馴染みの薄かった領域の新たな知識を獲得
  • Strategic Selection for Business Goals: 具体的なビジネス目標達成のための実現可能なビジネス戦略の選択と立案がキーポイントであることを理解
  • Presentation (Pitch) Purpose: プレゼンテーションの目的を再確認:聴衆(意思決定者)の決定(案採用・実現)を促すことを前提とした説明方法や姿勢の重要性を再認識

感想・体験: Hult Alumniが勤務するフレイトフォワーダーのビジネス拡張戦略立案提案が主なトピックで、チーム活動がメインの科目でした。全チーム共通の目標に対して各チームから異なる戦略が提案され、着眼点や内容の多様性が非常に興味深かったです。ゴール志向のアプローチを、いかにリスクを踏まえフィジビリティの高い魅力的な提案にしていくかの楽しさも感じることができました。

<フレイトフォワーダー戦略プレゼンテーションと教授を囲みクラスメート全員でパチリ>

Spring1を通じて確立された学習スタイル

Spring1期間を通じて、以下の学習スタイルが完全に確立されました:

1. 自信を持った参加姿勢

Winter Breakでのリフレッシュ効果により、授業やディスカッションにFallよりも自信を持って参加できるようになりました。英語コミュニケーションへの不安が大幅に軽減され(但し、なくなったわけではありません!)、内容に集中できるようになりました。

2. 理論と実践の橋渡し

特にStrategic Influenceで学んだ「From Knowing to Doing」の概念を、他の科目でも積極的に適用するようになりました。単なる知識習得ではなく、実践への応用を常に意識しました。

3. 長期的視点での学習

各科目の学習内容を単発的に捉えるのではなく、将来のキャリアや実際のビジネス場面での活用を見据えた長期的視点で学習することを意識していました。

4. チームワークスキルの成熟

Fall1・Fall2で培ったチームワークスキルが成熟し、多様なバックグラウンドを持つ新メンバーとの効果的なコラボレーションが自然にできるようになりました。また過去3か月間の僕の取り組みを見ていてくれていたため、強みや弱みを理解しチームメンバーとして信頼してくれたことが嬉しかったです。

Spring1を振り返って

Spring1(1月中旬〜3月上旬)は、「パフォーマンスゾーンへの突入」を特徴とする重要な時期でした。

Winter Breakの効果: 日本への一時帰国によるリフレッシュ効果は想像以上に大きく、精神的・体調的な回復だけでなく、MBA学習への新たなモチベーションと客観的な視点を獲得できました。挑戦する皆さんももし可能ならば、一度リフレッシュする時間と場所を持ってはいかがでしょうか。

英語コミュニケーションの向上: 「正のスパイラル」が完全に確立され、言語の壁を意識することなく学習内容に集中できるようになりました。これにより、より高度で専門的な議論にも積極的に参加できるようになりました。ただ前述したように目指しているパフォーマンスには届かないので、引き続き修業が必要だとも思っていました。

専門性の深化: 各科目で扱われた内容は、Fall1・Fall2の基礎の上により実践的で応用的なものでした。特に、データビジュアライゼーション、オペレーション戦略、サスティーナビリティーといった現代ビジネスに不可欠な領域での知識と実践スキルを大幅に向上させることができました。

Spring1も多忙でしたが、いい意味での慣れが出てきたので気持ちの余裕が大きくでき始めたと言えます。またパフォーマンスゾーンに入ったことで、より挑戦的な科目や実践的なプロジェクトに自信を持って取り組める状態になりました。

<クラスメートたちとパチリ>

次回のブログでは、必修科目の最後となるSpring2での学びについてお伝えする予定です。

今回の記事も、これからHultに挑戦される方や現在受講中の方の参考になれば幸いです。Winter Break後の「リフレッシュ再スタート」体験が、皆さんの学習計画や休暇の取り方の参考になれば嬉しく思います。

それでは、また次回のブログでお会いしましょう!