コミュニケーション

相手のタイプ・状況を見極めた応答をするべし

 皆さん、特に若手ビジネスパーソンの方、コミュニケーションが得意ですか? 即答できなかった皆さん、安心してほしい、私も入社5年目くらいまでで、ビジネス上仕事上のコミュニケーションがうまくいかなかったタイプだ。実際商談やプロジェクト中に、顧客をかなり不快にさせて、度怒りさせてしまったことも何度かある。(今では良い経験)。

そんな私も、何とか意識して日々改善を図り今では、かなりの確率で社内・社外と幅広い方と良好な人間関係を築け、コミュニケーションが得意な部類と自負している。その中で一つ今回、明日から使える、実践応答テクニックを紹介したいと思う

最近20代半ばから20代後半、社会人歴2-5年くらいの方(部下や別チームのメンバー)と話すことが多く、受け答えについて『もったいない、能力はあるのに受け答えで損している』と感じる。よりよい受け答え(応答)をして、上司や顧客からの信用を勝ち取ってほしいと思う。

■結論

 相手のタイプ・状況に合わせて返答をするべし。

何のことかわからないと思うので、以下順を追って説明する。

step1 : まず相手のタイプを大きくざっくり二つに分ける。

■タイプ

 ➀喋りたい人 ②どちらかというと聞き役   *個人的な感想は ➀:②=8:2くらいの割合

step2 : 相手(例、上司、顧客(どちらかというと自分より目上)の置かれた状況を察する

■状況

 ➀時間に余裕がありそうか ②時間に余裕がない*個人的な感想は、➀:②=3:7くらいの割合

step3 : タイプ×状況の2×2のマトリクスが出来上がる(全4シーン)

タイプ/状況➀時間に余裕あり②時間に余裕なし
➀喋りたい人シーン1
(遭遇率:中高)
シーン2
(遭遇率:高)
②どちらかというと聞き役シーン3
(遭遇率:低)
シーン4
(遭遇率:中)

個人的な経験から、発生割合的には シーン2 > シーン1 > シーン4 > シーン3 と考えている。

何かを質問された時の応答話法は以下の通り。そして、最も効果を発揮するのがシーン2である。理由は、聞かれてもいないことをだらだら喋る奴と受け止められるのを避けることができるからだ。(いくらロジカルにしゃべってもである)

 ■シーン2:シンプルに答えだけ返す 

  (質問)Yes/No? → (応答)Yes/No のみ 

  (質問)what/when,etc → (応答)例:これです / 昨日です

      →相手は、自分が欲しい情報を取りに来ている その他の情報提供は不要

       言いたいことをぐっとこらえる。そしてさらに質問が来たら同じくシンプルに答える

 ■シーン1・シーン4:答え+理由+(具体例)

 (質問) Yes/No? →  (応答) Yes/No + 理由 

 (質問) what/when,etc →  (応答) これです + 理由・(具体例) / 昨日です+理由・(具体例)

      →相手は、多少は聞けるモードにあるので、理由は伝えるべき、具体例は任意

 ■シーン3: 答え+理由+具体例or詳細

 (質問) Yes/No? →  (返答・返事) Yes/No + 理由 + 具体例or詳細

 (質問) what/when,etc →  (返答・返事) これです。+ 理由 + 具体例or詳細 / 昨日です。+ 理由 + 具体例or詳細

      →相手は聞くモードになっているので、ある程度喋ってもOK

よくある間違いは、 シーン3の応答をシーン2で使ってしまうパターンだ。

 これだと相手は『そんな情報までいらない、私が聞いたことに素直にシンプルに答えろ!』となる。

逆にシーン3で、シーン2の応答パターンもよくない。

  相手は、『え、理由や具体的な内容を喋ってよ』となる。

重要なのは、シンプル答え+理由+事例・具体例をきちんと用意して、シーンに応じて使い分けていくそのためには相手・置かれた状況を以下に察するか がポイントだ。大体できるビジネスパーソンは無意識にやっている。経験から学んだものだと思う。

職場での実例を紹介する。

若手コンサルタントで頭はいいが少々話が長いメンバーがいた、たまに参加するミーティングで、上司の質問に対して、シーン1やシーン2の時に長々としゃべっていて、上司受けがあまりよくなかった。この上司典型的な喋りたいタイプだったのだ!

見かねてアドバイスしてみた。『答えはシンプルに、相手の反応を待って次の返信を小出しにしていけばいい』

一週間後、状況を聞くと、『○○さん(私)、おかげさまで、■■さん(上司)とうまくコミュニケーションが取れ始めるようになりました!』 それを聞いた私の喜びは言うまでもない。

是非明日から使ってほしい、もしくはすでに実践している方は、自身の経験や上記のシーンを利用して、若手がいたらこっそり教えてあげて欲しい。コミュニケーションひとつでその人の印象や信用にも大きく関わる。

最後に、相手あってのコミュニケーション。タイプ(特徴)と状況において、相手を慮っての対応をすることが、ビジネスパーソン、そして大人なスタイルである。

それでは、また!